発掘された日本列島 2016

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前回の記事で遺跡発表会に絡めて「発掘された日本列島2016」についても,かなりの部分を記したが,発表会に絡められなかった展示物についても記しておきたい.

なお,当日は先日の遺跡発表会でも講演されていた,文化庁文化財部記念物課埋蔵文化財部門 文部科学技官の川畑 純氏による展示解説を聞くことができ,勉強になった.

以下,概略.


北中島西原遺跡

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たくさんの接合資料が発見されたという.

接合資料とは組み合わせることのできる石片のことで,一つの原石からどのように石器を作っていったのか確認できるということで貴重ということである.


星ヶ塔黒曜石原産地遺跡

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縄文時代の黒曜石の採掘遺跡ということである.

この採掘跡は現在でも埋まりきらずに大きな窪地のままとなっているということである.


館崎遺跡

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上記,星ヶ塔黒曜石産地遺跡は長野県に位置しているが,ここから採掘された黒曜石が北海道に位置している,この館崎遺跡で発見されたということで,直線距離620kmを移動したということになる.

縄文時代と考えるとものすごい移動距離である.

他にも巨大な岩偶が発掘されている.


六反田南遺跡

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まず,入ると装飾的な土器がたくさん並んでいて,圧巻である.

この遺跡は居住域と廃棄域を分けるための石列が出たというのが面白い.


松帆銅鐸

昨年大きなニュースになった銅鐸である.

淡路島の石材製造業者の砂山から発見された銅鐸なのだが,入れ子状態で発見され,さらに舌とつり手に紐が残っていたという.

この松帆銅鐸は古い形式の銅鐸であるらしい.
が,今回,実物の展示はなかった.

銅鐸研究に大きく寄与する発見であることは間違いない.

いずれ,実物を見てみたいものである.

恒川遺跡群

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古代の官衙的性格をもつ遺跡であるが,ここから和同開珎が発見されている.
何が,珍しいかというと,この和同開珎は銀銭なのである.
銅銭とどういうふうに使い分けていたのか気になるところである.

上渋佐原田遺跡

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円面硯が発掘されている.

円面硯は何人かで同時に使えるよう円形になっていると考えられているらしい.


横野山王原遺跡

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この遺跡は富士山の1707年の宝永大噴火で火山灰が堆積した遺跡である.

ここでは土地を再利用するため,溝を掘り,土壌の表層と深層を入れ替える天地返しを行っている.

深さ60cmもの天地返しを行っており,多大な労力を使っているだろうことが分かる.


以上である.

発掘された日本列島展は毎年,本当に楽しませていただいている.

また,来年も期待したい.


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by Allegro-nontroppo | 2016-08-10 01:30 | 博物館
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