2015年NHK大河ドラマ 特別展 花燃ゆ@江戸東京博物館

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江戸東京博物館で開催中の「2015NHK大河ドラマ 特別展 花燃ゆ」に出かけた.

同時開催中の「発掘された日本列島2015」目当てに出かけたわけだが,同時開催中ならば見てみようという訳である.

「発掘された日本列島2015」については次回,アップ予定である.


大河ドラマはとりあえず,どの年も最初は見ることにしている.

面白い年は当然,最後までみることになるが,どうにも合わない年は予定等が入って見れなかった時点で脱落する.

大河ドラマは日曜日2回,土曜日1回と放送するので,録画の必要性を感じない.

今のところ,花燃ゆは全ての回を視聴することに成功している.


実は私の歴史好きは幕末から始まったのだ.

平安時代以前に対する興味は日本がどのように形作られたかとか,解明されていないことを知りたいとかいう点に重点があるのだが,幕末に関しては人物の偉業などに重点があるように思う.

幕府側,政府側のどちらが好きというより,どちら側にも好きな志士がいるので,なかなかお得な楽しみ方ができているように思う.

ちなみに政府側でいうと長州藩の人々はまとまりとして見た時に非常に興味をそそられる.

それから個人的に政府側で一番面白いのは高杉晋作である.

そのようなわけでもう10年以上前から,大河ドラマで幕末ものをやるならば長州目線がよいと各所で言っていた.

その長州目線の大河ドラマ「花燃ゆ」に関する感想はまだまだ中盤であることだし,この段階では書くべきではなかろうと思うのでここには記さない.

今後,明治維新に関する様々な出来事がどのように描かれるか興味はあるので見続けたいと思う.

以下,興味深かった展示の感想である.


プロローグ「文の育った萩」

御両国測量絵図

伊能忠敬の地図を長州藩が頼んで,自分の領地分を写させてもらったものだそうである.

かなり巨大な地図である.

針の穴があいていることなどからも正確に書き写そうという意識が伝わってくる.


第1章「兄・松陰と家族たち」

海防憶測 上・下

大河ドラマ「花燃ゆ」でも,キーポイントとして出てきていた.

山口県立山口図書館の所蔵品ということで,幕末の長州で誰かがこの本を読んでいたのだろう.


佐久間象山送別詩

ロシア艦隊(だったと思う)に乗り込んで海外に渡ろうとした松陰に佐久間象山が送ったという詩である.

松陰が黒船密航(未遂)の罪に問われた際,佐久間象山もこの詩を理由として罪に問われたという.

松陰関連の小説なんかでは必ず出てくるエピソードである.

本物を見れるとは感激である.


野山獄中俳諧

松陰が野山獄につながれていた際,俳諧の会を開いたというのも有名なお話である.

「野山獄中俳諧」には当時野山獄にいた人々の俳諧が松陰によって記されている.

松陰の俳諧はないところなどみると,松陰とその周囲の人々が当時どういったやり取りをしていたのか微笑ましい気持ちになる.


第2章「兄の教えと松下村塾の仲間たち」

松下村塾机

よく残っていたなあと思う.

罪人の塾ということでものを書きにくそうな仕様は当時からだろうか.

それとも使い古されてガタついたのであろうか.

想像を膨らませられる.


松下村塾原稿用版木

現代で言う原稿用紙のマス目のための版木である.

これも塾生たちが一枚一枚刷っていたと思うと微笑ましい.

しかし,筆で文字を書くためのマス目にしては随分小さいように思うのだが,昔の人は器用だったのであろう.


吉田松陰自賛肖像(吉田家本)(杉家本)(品川本)(久坂本)(岡部本)(中谷本)(福川本)

吉田松陰自賛肖像はこんなにもたくさんあるのかと驚いた.

教科書でよく見る松陰はどの松陰だろう.

どの松陰も松浦松洞が描いたものだが,少しずつ手の位置だったり,着物だったりが違う.

そのあたり,研究されているのだろうか.


高杉晋作等血判状 吉田松陰宛

高杉晋作関連の小説なんかを読んでいるとこの血判状に関するエピソードはだいたい出てくるように思う.

二度目の野山獄中で危険な書状などなど書く松陰に対していさめるために,高杉晋作や久坂玄瑞らが血判状を江戸から送るというものだ.

これに対して松陰は絶縁状を送り付けるわけだが….

高杉晋作は長州の金で軍艦を勝手に購入してみたりと自由な人間のようにも思えるが結構苦労もしているのだなと思う.


第3章「夫・玄瑞との別れ」

荻野流壱貫目青銅砲

下関戦争の際に使用されたが,結局,戦利品として持ち去られてしまったという.

驚いたのはこの銅砲の側面に装飾が鋳られていることである.

鋳造品だろうし,この程度ならば強度に問題ないだろうが,それでも大砲に装飾とはおしゃれである.


第4章「幕府との対決へ」

高杉晋作道中三味線

都々逸「三千世界の鴉を殺し、主と添寝がしてみたい」は高杉晋作の作とも言われる(桂小五郎の作とも言われる).

このように高杉晋作といえば三味線のイメージが強い.

以前,本でこの三味線のことを知ってから,絶対に見てみたいと思っていた.

萩に行かなければみることはできないと思っていたので東京で見ることができるとはとても,とても感激であった.

本によれば棹が分割できるようになっているとのことだったので,どのようになっているか観察してみたが,分割部分はよく分かったが細かい仕組みはよく分からなかった.

棹が分割する仕組みで音が悪くなったりしないのだろうか.

疑問はつきないが,とにかく一目見ることができてよかった.


高杉晋作瓢

この瓢も有名なものである.

一度,山形有朋に贈ったのだが,やっぱり返してほしいと頼み,返してもらったというエピソードがあるのだ.

さすがに瓢には詳しくないのでどう素晴らしいのか分からないのだが,高杉晋作の人間らしさのよく分かる微笑ましい瓢である.


木戸孝允書簡 坂本龍馬宛(坂本龍馬裏書)

薩長同盟における合意事項について木戸孝允(当時は桂小五郎ではないかと思うが)が坂本龍馬に確認してもらったという書状である.

裏面には坂本龍馬が内容に間違いがないことを朱で書いている.

現代風に言うならば会議の議事録の確認をしてもらったというところであろう.

会議の合意事項をきちんと残しておくのが大事だというのは仕事上でも感じるところである.

幕末好きにはたまらない一品であろう.


第5章「楫取とともに」

楫取美和子筆写 吉田松陰和歌「親思ふ」

今回の大河ドラマの主人公である吉田文は晩年に吉田松陰の和歌を筆写したようである.

どのような思いで筆写をしたのか,単純な思いではないだろうし理解はできないだろうが,考えさせられる展示であった.


涙袖帖 久坂玄瑞書簡 文宛

久坂玄瑞が妻である文に送った書簡を一冊にまとめたものである.

また,まとめたのが文の二番目の夫である楫取素彦であるというところが泣かせる.

残念ながパネルのみの展示であったが,全部分の展示であったので手紙の内容がよく分かった.

毎回,なかなか手紙を出せないことを詫びているところに久坂玄瑞の状況が垣間見える.


ところで,大河ドラマ 特別展は毎年開催されているようであるが,私が見に行くのは初めてである.

撮影で使用された衣装などが展示のメインであるかと思っていたのだが,そんなことは全くなかった.

大河ドラマと切り離しても,長州好きとしては満足の展示であった.

おそらく2時間以上は楽しんだのではなかろうか.

この日は昼食後に出発したので「発掘された日本列島2015」を優先すると特別展まで見る時間はないのではないかと思った.

しかし,特別展・常設展共通点ならば,特別展を会期中の別日に見ることも可能(ただし,入場してしまうと再入場は不可)とのことだったので,思い切ってこちらを購入した.

幸い,土曜日だったので開館時間が午後7時半までであり,余裕をもって見て回ることができた.


さて次回は「発掘された日本列島2015」についてである.


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by Allegro-nontroppo | 2015-06-28 23:53 | 博物館
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