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奈良の旅ー山の辺の道ー 3日目

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センバツ高校野球は3日に閉幕した.

毎年のことながら白熱した戦いで,平日はリアルタイムでTVにかじりつけないのが残念である.

さて,この奈良の旅の時はまだセンバツ高校野球の開会式もまだであったから,訪れた駅に上のような横断幕がはられていた.
天理高校は残念ながら負けてしまったが,きっと夏にはもっと強いチームになって甲子園を沸かせてくれるであろう.

今から楽しみだ.


それでは随分遅くなってしまったが,奈良の旅 3日目である.


石上神宮

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主祭神 布都御魂大神 布留御魂大神 布都斯魂大神

配祀神 宇摩志麻治命 五十瓊敷命 白河天皇 市川臣命


拝殿(国宝)で正式参拝し,楼門及び出雲建雄神社拝殿(国宝)を神職方から案内,由緒など説明して頂ける“奈良うまし冬めぐり”に参加した. 

神職の方にご説明頂いた由緒等々は以前,書いたもの(以前の記事はこちら→)とほとんど変わらないが,現地で説明頂いたため,さらに理解できたように感じている.

実際に訪れてみて感じたことは主祭神の中でも“布留御魂大神”が特に重要だったということである.

社の至る所に別名“布留社”の名が残っている.

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もう一つは“出雲建雄神社”についてである.

出雲建雄神社含む摂社・末社は楼門前の小高い丘の上に立地しているため,拝殿や石上神宮で最も重要とされる禁足地を見下ろす形になる.

また,御祭神 出雲建雄神は草薙剣の荒魂との説明ではあるが,記紀を読んだものであれば,出雲健との関係を考えてしまう.

石上神宮はヤマト王権の武器庫とも言われた神社である.

石上神宮に関する疑問を解決することはヤマト王権の実態を理解するのに役立つはずである.


大神神社

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御祭神 大物主大神 

配祀神 大己貴神 少彦名神


さて,現在の“うましうるわし奈良”では“大神神社篇”として大々的にキャンペーンが行われている.

個人的にはこれまでのキャンペーンの中でも一位,二位を争うくらい好みである.

石上神宮に続き,こちらも三ツ鳥居(重文)の間近、御垣内にて特別参拝し,宝物収蔵庫,摂社の狭井神社,さらに大美和の杜展望台を神職に案内して頂ける“奈良うまし冬めぐり”に参加した.

また,この大神神社でも神職の方にご説明頂いた由緒等々は以前,書いたもの(以前の記事はこちら→)とほとんど変わらないので,感想中心にまとめてみる.


前に大神神社を訪れたときに,こちらの三ツ鳥居はどこにあるのだろうかと首をひねったものである.

特別参拝しないと直接見ることはかなわないのだ.

拝殿のすぐ後ろなので,案内して頂かない限りは垣間見ることすら無理である.

この三ツ鳥居は普段,扉が閉まっているが1年に1回,元旦に繞道祭で開かれる.

午前零時に禁足地内で神火をきり出された後,祝詞奏上の後,小松明に点し2人の神職が拝殿内を走り出て,拝殿前の斎庭で待つ3本の大松明に火が継がれる.そして,神職と共に山麓に鎮座する摂末社19社を巡拝するそうだ.

一度見てみたいものである.
大神神社の三ツ鳥居は撮影不可なので,参考までに檜原神社(大神神社の摂社or末社である)の三ツ鳥居を貼っておく.

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宝物庫では大神神社や付近で発掘された遺物などを見ることができた.

有名な子持ち勾玉もその一つである.


摂社・狭井神社では有名な鎮花祭の説明を頂いた.

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昔は春の花が飛び散るとき,疫神が一緒に分散して病気を流行させるので,これを鎮めるために行われるものらしい.

三島由紀夫の“豊穣の海”にもこの祭の場面があるようだ.


最後に大美和の杜展望台に向かった.

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展望台からは三輪山(写真は三輪山)はもちろん,大和三山や二上山まで見晴らすことができる.

木々の間からは想像以上に大きく箸墓古墳を見ることもでき,古代におけるこの地の重要性を感じることができた.

最後に摂社or末社の磐座神社である.

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この地では古くより磐座信仰があったであろうことを証明している神社である.


春日大社

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御祭神 武甕槌命 経津主命 天児屋根命 比売神

春日大社は奈良時代,平城京鎮護のために鹿島神宮から武甕槌命を奉遷したという始まりをもつ藤原氏縁の神社である.

春日大社についても何回かこのブログ(以前の記事はこちら→)で取り上げた.

比売神とはどこの比売なのかなど疑問はあるが,今回,春日大社を訪れたのは理由がある.

現在,春日大社は式年造替の真っ最中であるが,それに関連して,春日大社御本殿の特別参拝をすることができるのだ.

また,特別公開も行われている.

時期によって公開されるもの,場所等々は変わるようで,私が訪れた時には禁足地・御蓋山浮雲峰遥拝所での参拝,約140年ぶりに後殿御門を開門,重要文化財「藤浪之宮」で万燈籠を体感ということが可能であった.

御蓋山浮雲峰遥拝所

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後殿御門からのぞいたところ


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万燈籠

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よい体験をさせて頂いた.


これにて今回の奈良の旅は終了である.

行ける限りなるだけ見て回ったが,まだまだ奈良には行ったことのない場所がたくさんある.

特に古墳・陵はほとんど行けていない.

次の機会を早めに作りたいものである.




by Allegro-nontroppo | 2015-04-05 20:55 | 旅行記
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