春日大社 第六十次式年式年造替について

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春日大社の第六十次式年造替が平成二十八年に執り行われる.

しかし,情報は探してはみるが公式サイト(春日大社公式サイト)にも詳しいことは記載されていないようである.

先日,「春日大社の第六十次式年造替記念 奉祝行事実行委員会」発行の無料パンフレット(写真)を頂いたので,まとめておきたいと思う.

このパンフレットの表紙には先のシンポジウム「伊勢から春日へ」(本ブログ記事はこちら→ 補足記事)で奉納された書道家紫舟氏の「祝御造替」がある.
今後もこのように使われていくのだろう.


春日大社式年造替概要
春日大社は一年に二千二百回以上のお祭りがとりおこなわれているそうだが,その中で至高最上の祭典が「式年造替」とのことである.

「式年」とは「定まった一定の年限,「造替」とは「社殿を造り替える」という意味である.

神さまがお引越しされることを「遷宮」と言うが,春日大社では本殿の位置を変えずに建て替え,または修復を行うため「造替」という.

神さまに西隣の「移殿」へ一時お遷り頂き(仮殿遷座祭),本殿の修復が終われば,元の本殿にお遷り頂く(本殿遷座祭).

神護景雲二年(768年)の創建以来一千二百年にわたって御殿の建て替えと御神宝の新調がほぼ二十年に一度,繰り返しご奉仕され続けてきた.

第六十次式年造替に伴う諸儀式

平成二十七年

木作始式(三月一日)―御造替事始の儀式にて荒神祓・釿始が行われる

移殿御装束並清祓之儀(三月二十五日)―御仮殿の御室礼を整え,お祓いする

六面神鏡奉遷之儀(三月二十六日)―御本殿正面に奉掲の六面の御神鏡を御仮殿にお遷しする

仮殿遷座祭(外遷宮)(三月二十七日)―御本殿より御神儀が御仮殿にお遷りになる

御慶之舞楽(三月二十八日)―仮殿遷座祭翌日,奉祝の舞楽が古式により行われる


平成二十八年

立柱上棟祭(十月二十八日)―鎌倉時代より春日番匠座に伝承された御本殿の完成を祝う儀式

立榊式(十一月一日)―神山春日山より伐り出した大榊が一之鳥居に立てられる

神宝検知之儀(十一月三日)―新調の御神宝を点検し,職方を慰労する儀式

御殿奉磨之儀(十一月三日)―御本殿内の御床をお清めする

御神宝清祓之儀(十一月四日)―新調の御神宝・調度品・祭具がお祓いされる

殿内御錺之儀(十一月四日)―御本殿内の御室礼が奉仕される

六面神鏡奉下之儀(十一月四日)―御本殿正面に奉掲の六面の御神鏡が奉下される

御殿清祓之儀(十一月五日)―御本殿の内外をくまなくお祓いする

具足洗い・薫(十一月五日)―正遷宮に際し,聖流・水谷川の水と御香で奉仕神職の装束がお清めされる

本殿遷座祭(正遷宮)(十一月六日)―天皇陛下のお使いを迎え,御本殿に御神儀がお還りになる

奉幣祭(十一月七日)―天皇陛下より御幣物(お供え)が奉献されて遷宮が祝われ,御鑰を宝庫にお納めする

後宴之舞楽(十一月七日)―古式により奉祝の舞楽が奉納される

奉祝祭(十一月七日より数日間)―数日にわたって奉祝のお祭りが行われる


以上が,式年造替に関わる主な行事などである.

伊勢の神宮の式年遷宮の行事と比べて,特に異なっていると思われるのは,「舞楽」が重要な行事とされている部分ではないだろうか.

さすが,舞楽の盛んな春日大社である.


いずれ,時間を作って関係行事を見に行きたいと思うのであった.


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by allegro-nontroppo | 2014-07-02 19:35 | あれやこれ
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